★すまいるキャンプ★

すべてが凍る極寒のキャンプ。

人気の湖だが、人の気配・鳥の声さえ聞こえない・・・完全なる静寂。

白い吐息が遠くまで舞い、白い景色に溶けてゆく


これが－１５℃の世界か・・・

温暖な地域に住む私には未体験ゾーン

週末は最強寒波がやってくる。

気になる山中湖町の予報では最低気温－１４℃。むむ、未体験の気温・・・行ってみるか。

標高１０００ｍを超える湖畔の「みさきキャンプ場」へ。去年に増水した水はまだ引かず。


氷が薄いので、氷上には立ち入り禁止です。自動的に「氷上自分撮り」も禁止（爆）

少し踏むと「ピシピシ」音が鳴る。耳を澄ますと氷の動く音・・・初めて聞いた。

場内には私だけ。落ち着いた静かなフィールドに気分も盛り上がってきます。


寝床は幕一枚・・・今回は煙突もあるので安心です。フフフ

先週実験済みの煙突直立方式で設営し、来るべき夜の冷え込みに備えます。

就寝まで入口を全面オープンにしていましたが、改めて薪ストーブのパワーに驚きました。


ミトンさんから貰った薪は十分あります。サイズの仕上げはタクさん直伝の「ゼットソー」

「ゼットソーと平タガネ」のコンビがあれば、直径２０ｃｍの丸太でもイケる気がします。

大工さんと建築屋さん推薦の超実践的道具なので間違いありません！（笑）


数年のキャンプ経験ですが、本当に寒いと感じたのは３年前の３月の道志の森。

氷点下１０℃の初めての冬キャンプでした。素人ながらに着衣も備えたつもりでしたが、

想像を超えた冷え込みに震え上がり・・・もちろん夜も眠れませんでしたね。（笑）


さて調子よく設営完了し、薪ストのフルドライブ。あったか～い。（笑）

今回の暖房・調理全般を薪ストで完結し、バーナー類の出番はありませんでした。

「お～良く燃えとる。煙突も真っ赤じゃ・・・」ふとロックウールカバーを触ってみると・・・


「あ・熱ち！何じゃコレは！」先週の実験では４０℃程しか上がらなかったのに、

今はいつテントが溶けてもおかしくない高温状態に！「イカン！薪ストの暴走だ！」

一瞬ブログネタとして写真に収めようかと頭をよぎりましたが、すぐに正気に戻りました。


「なぞなぞです。下は大水、上は大火事ってな～んだ？」

「答え。私のテントです」などとアホなツイートをしながら、燃えた薪を放り出し消火。

奇跡的に幕体損傷はありませんでしたが、縦横１：１の横出し方式に変更。縦が足りないよ～


午後６時。突然対岸より冬花火が打ち上げられました。ギャラリーは、いるのだろうか？

独り占めの花火大会・・・湖面に映る幻想的な風景をしばし鑑賞し、adeleの曲を流します。

深く腰を下ろし、好きな音楽をゆっくり聴くにはソロキャンプは最適です。


「音楽は通勤でいつも聴いてるよ～！」と言われてしまうと説明しずらいのですが、

いつもと違う景色の中で、火をいじりながら、たった一人で聴く音楽は心に沁みるものです。

キャンプを始める前・・・年と共にゆっくり音楽を聴く時間が無くなりました。


オヤジ達は忙しい日々だからこそ、自分の時間を求めてソロキャンプをするのかな？

極寒の夜にはイーグルスのデスペラードがハマりました。

ＲＣサクセションを聴き直して、逝ってしまった清志郎に思いを馳せたりしてｚｚｚ


冬キャンプに慣れ、着衣の加減も分かってきた今、低い気温でもそれほど辛くはありません。

湖特有の身を切る風も無く、気持ちの良いソロキャンプを楽しみました。

あの時の道志の森で体感した寒さは・・・遥か遠い昔の思い出でしょうか？


凍てつく朝。

震える手で火を起こし、熱いコーヒーで身体が目覚める。

五体を動かし生きている事を実感。遠くを見つめキャンプの余韻に浸る。


傍らの石を投げると氷上をどこまでも転がって行った。

そして冬空の下、また旅に出る。。。